思いつきでざっと書いてみましたのでまた書き足すかも知れませんが。
先日の宮崎での地震発生により、制度が運用されてから初めての「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。東海地震の予知はできないであろうとのことから変更されたもので、
・想定の範囲内で
・一定の規模を超える地震が起きた
という条件において発表されるものです。
これにより高速道路が通行止めになったり、鉄道が減速して運行したり、観光施設等が営業を停止したりしました。しかしこの臨時情報に法的拘束力はありませんので営業に支障の出た事業所への国からの補償はありません。一定の日数を過ぎたので臨時情報は終了しましたが次の地震が起きなくなった訳ではなく、いつどこで起こるかは分かりません。今回は特別なことが起きたのではなく制度が変わっただけのことです。
相模原にいる以上、南海トラフより南関東での大地震に備えましょう。現在では大正の関東大震災は6連動だったと言われています。点の震源ではなく、神奈川、東京、千葉までの範囲で大地震が連続発生したものでした。東京は火災により犠牲者が多かったのですが、地震そのものでの建物倒壊や津波での被害は神奈川の方が大きかったのです。当園では3.11を経験してから、幼児の集団での津波からの避難は不可能だと判断して遠足で海沿いへ行くことは止めました。
・各自で必ず備えるもの
飲料水(最低でも2週間分。給水車は間に合わないでしょう。)
空のポリタンク、運搬用カート、携帯浄水器(給水車からの持ち帰り+近隣の河川で汲んで自力で運ぶ。)
アルファ化米(必要最低限の水と燃料で食べることができる。)
常温で保存でき、常温で食べられる缶詰やレトルトパック(加熱のための容器、燃料、水が不要で、洗い物も発生しない。)
カセットコンロ、ガス(オール電化、都市ガスの場合は要注意)
トイレ資材(黒ビニール袋、処理材、簡易テント)
レスピレーター(サージカルマスクでは不足です。顔に密着する構造のN95やN100規格で。)
テント(風雨に耐えられるもの。)
寝具(足を伸ばして寝ることができるもの。)
モバイルバッテリー(容量と持ち運びのしやすさを考えて。)
避難生活はとにかく最低限の資材で済むように。また遊びで済むうちに「面倒」で「不自由」なキャンプを体験しておきましょう。
・あればなお良いもの
ポータブル電源+ソーラーパネル(パネルを展開できる場所の確認を。)
発電機+燃料(曇天や雨天時のポータブル電源の充電用。)
ポータブル電源はヘアドライヤーを使えるものを。ガソリンの発電機でポータブル電源を充電すれば電気を小出しにして使えます。ガソリンは無届けで保管できるのが専用容器に入れた40リットル未満です。一般的には900wクラスの発電機は燃費が良いのでポータブル電源との組み合わせに良いですが、900wではヘアドライヤーは…。
理事長が個人的に土砂崩れ現場、洪水の現場へ災害ボランティアへ行き、災害発生時に何が必要か、個人で何ができるか、園として何ができるかを考え、結果としては自分が被災したら「他者を助けることはできない」という結論に達しました。各自が備えてそれらが上手く機能した時に助かります。給水車で受け取ることができるのは1人3〜20リットルで、容器の配布はないと思っておきましょう。おそらく自家用車での集合は禁止です。富士山の噴火で北東方向へ溶岩流が出て桂川(相模川)に入ったら水道に影響が出ます。火山灰が出た場合は風により南関東の広範囲は電気も水道も交通も全て麻痺します。そこまで考えて準備したら普段の生活に支障が出ると思ってしまったら公共の避難所に頼るしかありませんが、これまでの災害において避難所で起きた問題を調べておきましょう。